夏の予感
オルグとの戦いが終わった。
「俺も真面目にやりたい事を見つけないとな… 「そんなこと…」 「俺、男として一人前になれるようにがんばるからさ。」 「うん。応援してる。」 「一人前になったらきっとまた会おうな。」 「約束だよ?」 …彼の電話番号も聞かなかった。
学校に戻ると稽古三昧の日々が待っていた。
…ああ、海の色だ。 そのとき、風に混じる水の匂いが鼻孔をくすぐった。 「私、そんなに感傷的だったかしら?」 そう考えて、今まで忙しさにかまけて極力考えないようにしていただけだという事に気が付いた。
だから… 「お迎えにあがりました。お姫様。」 しかし、幻のはずの彼が彼女を見つけると満面の笑顔を浮かべて声を掛けてきた。 …本当に、海…? 驚きのままに問いが口から漏れた。 「どうして…?」 「会いたくなって。」 返事が返ってきたことで、急にそれは現実みを帯びる。 「元気だったか?」 「もちろんよ。海は?今何してるの?」 「俺さ、今サーフショップでバイトしながらサーフィンの大会めざしてるところなんだ。」 「…サーフィン?」 「プロのサーファーになろうと思うんだ。」 「自分の目標が見えてきたら、どうしても冴に報告したくなったんだ。 まっすぐに見つめる彼の瞳がなんだか照れくさくて 「『一人前になったら会おう』なんて言ってたのに。」 「なんだよ。冴は俺に会いたくなかったのか?」 拗ねてみせる仕草にもドキドキして。 「…会いたかった。すごく。」 考えないようにしてしまうくらいに。 コツンと彼の胸に額を寄せる。
そんな言葉に顔を上げる。 「ぷぷっ」 「あ、笑うなよ。これが今の俺の精一杯なんだから。」 「だって。」 「しかも、2人乗りできないからコレ押して駅まで歩きな。」 「あはははは。」 「笑うなって!」 思い切り笑ってひと息つくと、ささやくように彼の名前を口にしてみる。 「海。」 「なんだよ。」 応える声がある。 「…ううん。なんでもない。」 白馬に乗ってなくったって、冴の王子様は海だけだよ。 言おうとしたその言葉を飲みこむ。
「でも、よく分かったね。学校。」 「武術専門学校なんてめずらしいからすぐ分かったよ。」
2人で迎える初めての季節… |
ガオの青白は発展途上な感じに萌えます。
最終回の後の、新たな出会いを演出してみたかったのです。
二人の関係はこれから!みたいなね
そんな初々しさとか可愛さとかが書けてればいいんですが…
ま、言うまでもなく、デートしたり喧嘩したりして
ここから恋人らしくなっていくんだと思います。
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